3日目〜インド人とガンジーと私〜
眠い目をこすろうとすると、
バッチリ化粧をしている自分に気づく。
そーいえば、昔の彼氏に、すっぴん見せたらモンゴル人って言われたことあったなぁ。
彼はモンゴルにでもいったことがあったのだろうか。
いやー、どんなに寝るのが遅くったってぇ~
化粧は女の命ですからね。
そしていざ今日はデリー観光へ!
まず一歩外に出た時から、衝撃だった。
なんか・・・・
すごいんですけど。
デリーって都会だよね?
道って全く舗装されてないのね・・・・・
それどころか、道には色んなものが走ってる。
車。
バイク。
オートリキシャ。(インドのバイクタクシー。どこにでもいてタクシーより低価格。)
サイクルリキシャ。(こっちは自転車で漕いでくれる人力タクシー。近場に行きたい時は安いし便利。)
そして、犬。
こっちは野良イヌの数が半端ない。
ここまでは、まだいいよね?
馬。
牛。
しまいには、豚。
・・・・
なんでもアリなのね。
そんなカオス状態の道路を尻目に、
ツアーの車に乗り込む。
・・・・運転手さん。
運転荒くないですか?
今にもぶつかりそうな運転。
それはそうか。
カオス状態に突っ込んでくんだもんな。
しかも良く見ると信号ってものが存在してないし。
みんな行きたい時に、行きたい方向に動いている。
よく事故らないよな~と感心しているそばから、
隣で”ガンッ”
鈍い音が響く。
どうやらバイクと車の接触事故らしい。
そうだよね?ね、事故になるよね?
すると両者、一瞬ののしり合ったと思えば、もうブーンとお互いどこかに消えてしまった。
・・・解決。
ガイドのムケーシュが、すかさずガイド。
「インドでは信号が無いから、クラクションで自分の存在をアピールします。」
たしかに、クラクションの音が無駄にうるさい。
誰がどこで鳴らしているのかなんて区別つくんだろうか。
でも、ついてるんだよな。
だってみんなうまい具合に、避けて、すり抜けて、
道として成り立っているもん。
はぁ~
全くすごいところに来ちゃったもんだぜ。
そう思っていると最初の目的地、インド門へ到着。
ここはね、第一次世界大戦で戦死した兵士の慰霊碑なんだって。
よくよくみると、細かく一人一人の名前がヒンドゥー語で彫ってある。
インドは独立を条件にイギリスに協力して戦争に参戦したらしいけど、
結局これだけの犠牲者を出して独立は実現しなかった、
という悲しいストーリー。
とりあえず写真を撮っておく。
つづいて、ガンジーのお墓。
ガンジーって、名前はすごい聞いたことあるけど実際何した人かいまいちわからなかった。
でも、インドの紙幣って全部ガンジーの顔が印刷してあるのよ。
日本でも、千円と五千円と一万円でみんな顔が違うのにさぁー
あれ?日本の五千円札って誰になったんだっけ?
とにかく、全部ガンジーなんて、
彼はそうとうインドにとってすごいお方っていうことは間違いないらしい。
よくよく聞いてみると、インドをイギリスから独立させた人らしいね。
そりゃーインド人が崇拝するはずだわ。
お墓の周りにはインド人の列ができ、かわるがわるガンジーのお墓の前でお祈りをしている。
それに彼は「非暴力、不服従」をうたい、平和主義活動に専念。
自分には常に厳しく、でも人には常に公平。
何よりも、「人のために」と、生きてきたひとらしい。
すごーーい。
ついつい、つられて手を合わす、私。(国籍:日本)
なんだか、インドのことが少しずつ解った気になり、嬉しくなる。
でもさぁ、とよくよく考えてみると、
私が知ってるインド人はみんな自己中で、
自分たちのことばっかりしか考えてない人達ばっかりですけど。
そう思うと、人のためにっていうカンジーの精神、全然受け継がれてなくない?
一日目にして、最大の疑問。
でも、これはガイドには聞けねーな。