1日目〜旅立ちの日〜

正直、私のテンションは落ちていた。


日本人にインドは危ないとか危険だって言われても


「うるせー!もう誰が何を言っても、行くんだよー
決まってるんだよー
チケットもとってるんだよー!」


そうですよねーっとの笑顔を見せる裏では
実はかなり強気の姿勢だった。


だけどさ、インド人に「ホントウに、気をツケテ」

と切実に言われるほど悲しいものはない。




お金はパンツにしまえ。

盗られるから。



肩を出して歩くな。

ヤラれるから。



仲良くなった人からでも、飲食の誘いは断れ。

睡眠薬入れられるから。






ねぇ。私、生きてカエレマスカ?



死にたくない。でもインドに行くのを辞めたくない。




私の頭の中の方程式は既に出来上がっていた。


死ぬ<インドに行く。




なんでそこまでインドに行きたかったのか、未だにわからない。


たぶん、やっぱり今思えば、大魔王の仕業だったんだと思う。




そして私は遺書を書くことに決めた。



だってさぁ、インドの荒野でもしものもしも、のたれ死んだとして。


私の想いは誰も知らないわけでしょ?



「ね、だからあれ程言ったのに」

「ワガママな娘だったワ」


ってお葬式でヒソヒソいわれるんでしょ?





そんなの勘弁。


だってそんなに軽い想いじゃない。

「何も考えてなさそー」


良く言われるけど。




とにかく、人生で初めての遺書を書いた。


インドへの想いを書いていたら、
自然に、家族や友達にもなにか一言言いたくなってきて

気付けば感謝の想いを長文で
泣きながら
書き綴っていた。




いやぁーー本当にいったい私は何目指してるんでしょうね。




とにかく。

全てを書き終えたらなんかすっきりしたわけです。



出発の朝。


最初の3日間デリー~アーグラー~ジャイプルは
母と妹とツアーを申し込み、一緒に行くことに。




なかなか耳にしない、インドに家族旅行。

うちの家族も相当ツワモノだよね。




明日に続く。